1982年通商産業省(経済産業省)が「人工知能が人間知能(人間脳)を越えること」を目標とする第五世代コンピュータ・プロジェクトを立ち上げました。
1984年坂村健氏がトロン(Tron The Real-time Operating system Nucleus)計画を発表しました。
1989年アメリカ合衆国通商代表部USTRの外国貿易障壁報告書でトロンが名指しされる。
2018年μITRONがIEEEで標準規格として認定される。
日米貿易摩擦は、1980年代から1990年代まで自動車・ハイテク(半導体・スパコン・OS)輸出問題や日本の商慣行問題で日米構造協議や年次改革要望書が出され、その都度日本側が自動車の輸出自主規制・現地製造の拡充や半導体やスパコンではアメリカによる知的財産侵害で日本メーカーが訴追されたりしてました。その中で第五世代コンピュータ構想でトロンをパソコンのOSとして普及させようとしたらアメリカが目の色変えて発狂するように反発し日本に無理矢理断念させた経緯がありました。今で言うLinuxのように無償でOSを供与するのが良くないとアメリカは因縁を付けましたが、日本語環境のOSが普及してしまうとビジネス分野で太刀打ちできないと思ったのかもしれません。まだ、MS-DOSやUNIXのコマンドラインがメインのOSが主流でAppleのMacintoshは高価で日本の教育分野に適合出来なかったような存在でしたからね。今じゃ想像できないほど当時のコンピュータ環境は世間的にマイナーな存在だったのです。Windowsのようなグラフィカルユーザーインターフェース(Macintoshは別)は無いし、CPUも処理速度が遅いし、記録メディアが1.44MBのフロッピーディスクでモニターが9インチとか13インチの世界ですから想像すると笑ってしまいます。勿論インターネット環境は一般的にはありません。さらに携帯電話はあっても馬鹿でかく高価でお話になりません。ポケベルが最先端な状況ですから若い人には見当もつかないと思います。音楽はCDでしたが、iPodはなくカセットテープ・ウォークマンがまだ主流のような状況でした。詳しく時代検証するとキリがないので今考えるとガラクタなアナログ環境だったわけです。そうした中でトロン(Tron)は産業の組み込みOSとして機械・精密機械・自動車エンジンのインジェクション(電子制御)・ガラ携のOSとしても浸透していきました。TronはリアルタイムOSとして名高い存在ですが、世間的には目に見えない存在でありました。Tron提唱の坂村健氏も人に意識させない存在としてTronの機能を考えていたと思います。PCのWindowsやiPhoneのiOSのように私はこんなにすごいのよとこれ見よがしな存在を示すのではなく、使っていて便利なんだけどこの中でどう動いているのかなと思っても私はTronですと言わないところがTronです。インダストリー4.0とか言ってるけどプロトコルの問題であってIoTなんて強調しなくてもTronで実現しているものと思ってます。後は繋げ方・使い方の問題じゃないのかなと考えてます。坂村健氏に言わせればなにを今更騒いでいるのと言う結論だと思います。欧米の連中にしてみればルールをいじくってスローガンをぶち上げればいかにも最先端なような雰囲気ができて規格でぼろ儲ける算段じゃないでしょうか。
それにしても中国のファーウェイ5G・電気自動車環境・最先端普及ドローン・ネットカメラ監視網・QR天国・軍事宇宙開発・領土拡張植民地政策等が米国の存在意義を低下させていることは事実なようです。令和(冷和)時代に中国共産党・国家資本主義が圧勝してしまうのでしょうか。
トロン―国産OSが世界標準になる : まとめ読み : 読売新聞オンライン
The Beatles 【Revolution】